2015/11/11 23:02

2015.11.11 今週は「ボブ・ディラン」のオススメ。個人的気持ちが入ってしまうので、内容は普段より濃くなっています。ボブ・ディラン=フォークは完全な間違いですし、ボブ・ディラン=ギター弾きもまた間違いです。ボブ・ディラン=詩人です。表現の手段がフォークかロックかアコギかエレキか、一人かデュオかバンドを従えてか、はたまた今日オススメする「BALLAD OF THIN MAN」のように『ピアノを弾きながら歌うか』

なぜアメリカは60年代に内容の濃い歌い手=詩人を送り出せたのか?それはビートジェネレーションという文学の勃興が50年代にあったからです。60年代は今も有名なアーティストは大体そこから影響を受けています。アメリカではボブ・ディランとルー・リードが筆頭です。どちらも詩人です。イギリスではジョン・レノンが影響を受けています。ビートルズのビートはビート文学から来た説もあるくらいです。(詳しくないので事実はわかりません)アルチュール・ランボーやウイリアム・バロウズといった詩人たちから大きく影響されてます。個人的に「詩人」というのは押し付けるというよりは、提起したり考えさせる内容を表現できることだと思います。詩人の歌詞や詩が長く愛される理由はそこです。

確かこれもボブ・ディランの映画で観ましたが、この曲に出てくる「ミスター・ジョーンズ」は実在のレコード会社の上役かマネージメントか何かだった記憶です。アメリカの音楽界ではよくあることですが、揉めたことを歌詞にして、ボブ・ディランはそのミスター・ジョーンズに対してアイロニーを込めて「あんたにはわからないのさジョーンズさん」と歌にしたわけです。『もっとも歌全体の内容は比喩をいっぱい使って直接的ではなく、文学的ですが』