2015/11/13 21:51

2015.11.13 今週は「ボブ・ディラン」のオススメ。個人的な思いが強く入るので、内容は濃くなります。週最後なので更に濃くなります。ボブ・ディランを語る上で時代背景・社会事情というものも無視できません。そういうことを今に当てはめて考えれるかどうかが重要な気がします。プロテスト・ソングの意味をもう一度、今の時代で考えるべきじゃないかと思います。

ボブ・ディランが登場した当初は「ベトナム戦争反対」といった運動が盛んだった時代。まさにボブ・ディランはそういった「ベトナム戦争反対」を訴える人々の象徴として、社会を痛烈にあぶり出す手段として崇められ、多くの人に聴かれた。音楽に大衆性も備えていた。両方が合致していた。今の時代では誰でもSNSを使って発信できるが、この当時は音楽がラジオの電波に乗って人の主張として広がった。曲に人々の思いと、ボブが込めた意味があった。そういった人の実体験がある歌が世代を超えて、長く愛されるのは当然だと思う。

今はどうだろうかと考えると、やっぱりどうしてもSNSが今までの芸術活動や音楽の歴史を打ち砕いたような気がします。率直に言うとレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの時代まではボブ・ディランの築いた功績は受け継がれていた。その後、SNSの登場と共に音楽はボブが持ったような力に関しては急速に無くなった気がする。政治や経済に目を向けるのは大いに結構だけど、文化に向けずしてそこばかり見て、中身の薄い音楽ばかりを聴くってのはあまりにもやるせない気持ちになります。ということで今日オススメする曲は当時アメリカ社会で問題になっていた冤罪事件を扱った曲「HURRICANE」です。『怒りをあらわにした、まくしたてるヴォーカルが迫力あります』『演奏ではバイオリンが暴れ馬のごとく暴れまくる名曲です』

もし10代・20代の人が「ボブ・ディラン」に興味を持ち聴いてみよう・観てみよう・買ってみようとなる可能性が高くなるとしたら、このブログでもはじめの方にオススメしたジェイク・バグ経由が一番可能性が高いと思います。確実に、ボブ・ディランの影響は受けているので、ジェイク・バグを聴く世代が探求を怠らなければ、ダイレクトで興味を持つ可能性はあると思います。ジェイク・バグ自身ももっと発言すれば、少しは更に高まるかもです。